08月04日
【スポット】共和山 東光寺
【神社寺院巡りとパワースポット 共和長草コース③】
大府市で最も古い寺子屋を開設した寺
大府市共和町にある曹洞宗の寺です。豊明町にある曹源寺の境内にあった東光庵が草創で、天文年間(1532~55年)に開かれました。明治14年に永平寺61世久我禅師を迎え、大本山永平寺の直末を許可されました。本堂の本尊は釈迦牟尼仏で、観音堂には観音菩薩・薬師如来・弘法大師が祀られています。
また、江戸中期(元文年間・1736~41年)には寺子屋が開設されました大府市域の寺子屋としては最も古く、明治6年には「競進学校」が開設されました。その後「八ツ屋学校」などを経て現在の「共長小学校」へと繋がっていきました。
3つの札所と花まつり
東光寺は、3つの札所でもあります。
●愛知梅花三十三所観音霊場 第11番札所
●四国直伝弘法大師八十八ヶ所 第7番札所
●尾州大府二十四ヶ寺 第13番札所
観音堂の向かいには三十三所観音があります。三十三観音とは、観音菩薩が衆生を救うときに33の姿に変化するという信仰に由来したものです。その功徳にあずかるために33の霊場を巡拝すれば、現世で犯したあらゆる罪業が消滅し、極楽往生できるとされています。
こちらの三十三観音は、33体の石像の観音像の他に弘法大師像も混じっています。江戸中期に造られたと思われますが、大府市内には他にも、普門寺、光善寺、賢聖院、常福寺、天性寺、長沢寺にもあります。
大府市では、毎年ゴールデンウィーク期間中に「花まつり大府市寺院めぐり」が開催されます。4月8日はお釈迦様が誕生した日で、「灌仏会(かんぶつえ)」という行事が開かれます。この時期は花が咲く頃なので、花まつりと言われるようになりました。少し時期がずれていますが、大府市では24ヶ所の寺院をめぐり、集印帳にスタンプを押して、全部集めるとお釈迦様からプレゼントがいただけるというイベントがあります。
東光寺もそのひとつで、本堂で右手を上げた小さなお釈迦様に甘茶をかけます。ちなみに、右手を上げたポーズは、お釈迦様が誕生したときのポーズです。
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寺宝『正法眼蔵』と経塚
東光寺には、曹洞宗の開祖である道元禅師が著した仏教書『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』の江戸時代の写本20冊が納められている。『正法眼蔵』は日本仏教史上最高峰とも言われる書物で、非常に難解なものと言われています。
本堂の裏手には、江戸時代中期のものと推定される法華教を書いた一字一石経が納められた経塚があります。一字一石経は、仏教の経典(法華教、阿弥陀経、般若心経、華厳経など)を、加工していない扁平な河原石に写経したものです。これを追善、供養などのために地中に埋めるというもので、室町時代から江戸時代に流行しました。
東光寺の一字一石経は庫裏の工事の際に発見されたもので、昭和51年に発掘調査が行われ、約38,000個の一字一石経が出土しました。現在は二基の塔に納められています。
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八ツ屋神明社の境外社
東光寺の裏山は墓地になっているのですが、その裏山の階段を上がっていくと、八ツ屋神明社(金メダル神社)の境外社があります。どこにも案内などありませんので、初めて訪れる方は気が付かないと思います。こちらには、塩釜社(塩土老翁神)、豊川社(稲荷大明神)、秋葉社(火之迦具土神)、大峯社(八千矛神)の4つの境外社があります。
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夜の塩釜社で行われる塩釜祭り
塩釜社では、秋には塩釜祭りが行われます。名古屋市天白区にある鹽竈神社は、安産・虫封じで有名な神社ですが、こちらの塩釜社も同じく安産や子どもの健康を願ってお祭りを行います。
夜の7時に、八ツ屋神明社を出発し、お神楽を演奏しながら東光寺へ向かいます。東光寺の裏山には大きな幟が立ち、塩釜社の前では火がたかれています。薄暗い中で行われるお祭りは、神秘的な雰囲気に包まれ、昼間とは違った光景が広がります。
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【共和長草コース③ 共和山 東光寺】
住 所 愛知県大府市共和町5丁目192
TEL 0562-46-0645
※駐車場 あり